2025-09-25 熊出没中!秋の行楽地と里山にある実家は特に十分な注意を!

観光地や住宅街、さらには家の中でも熊に襲われる。そんな異常事態がここ数年、全国で多発しています。
横浜や関東に住んでいると、遠い出来事のように思ってしまいがちですが、東京(主に奥多摩や八王子市などの多摩地域)や神奈川(主に丹沢近辺)でも目撃情報があり、油断はできません。先日も、奥多摩町の川で釣りをしていた50代の男性が、熊に襲われる被害が発生しました。また神奈川県伊勢原市の大山ケーブルカー駅付近でも、ツキノワグマが出没。大山阿夫利神社への参拝ルートとあって、観光客や参拝客ら100人ほどが一時足止めされたといいます。
◎最近の関東での熊目撃情報
環境省のデータを整理した集計では、2025年4〜7月の時点で、全国における熊目撃件数は 12,067件 と報じられています。東北や北海道など、熊が多く生息する地域での目撃が多い一方、関東・甲信各県においても以下のような目撃情報があります。
- 栃木県:107件
- 群馬県:230件
- 埼玉県:54件
- 東京都:70件
- 神奈川県:34件
実はさらに心配なのがこれからの秋だと、専門家たちは警告しています。秋は冬眠に向けて食欲を増し、多くのエサを求めて行動が活発になる時期です。行楽シーズンでもあり、紅葉やハイキングを楽しもうと山に出かける方も多いでしょう。観光客や修学旅行生が多く訪れる日光や高尾山などの観光地周辺でも、目撃情報があるようです。
一般的に熊は人の気配を避けるため、積極的に観光客を襲ってくる可能性は低いと考えられますが、高尾山などの山に登る場合は、クマ鈴やスプレーの携帯など、一定の対策が必要だといいます。日光ではメジャーなハイキングコースである「戦場ヶ原」でも、最近だけでも以下のような目撃情報があります。お出かけの際には、目撃情報を必ずチェックするようにしましょう。

一般的に熊は人の気配を避けるため、積極的に観光客を襲ってくる可能性は低いと考えられますが、高尾山などの山に登る場合は、クマ鈴やスプレーの携帯など、一定の対策が必要だといいます。日光ではメジャーなハイキングコースである「戦場ヶ原」でも、最近だけでも以下のような目撃情報があります。お出かけの際には、目撃情報を必ずチェックするようにしましょう。

また山に近い地域では、猛暑の影響で木の実などのエサが不足した熊がエサを探して市街地まで降りてくる、といった可能性も考えられます。実際に、東北や北海道では市街地でも熊に襲われたり、家庭菜園が熊の被害にあったりという例が増えてきています。今までは大丈夫だったから…という理由は通用しなくなってきているのかもしれません。目撃情報があった近辺の地域では、十分な対策が必要です。
◎熊と空き家との関係

熊(特にツキノワグマ)が人里・市街地近傍に出没する際、しばしば指摘されるのが「アーバンベア(都市近接型クマ)」の動きと、空き家の存在との関係です。空き家が熊にとって格好の「隠れ場所」や「休息場」「拠点」になる可能性が指摘されています。
例えば、里山近くの空き家が放置されている地域では、熊にとって安全な隠れ家や通り道、また食料探索の拠点となる可能性があります。特に、管理されていない空き家の周辺に柿の実・果樹・庭木・落果などがあれば、それが熊の誘因になりうるとも言われます。
現在、田舎にある実家を放置している、または高齢の親や親族が住んでいるという方は、十分な注意が必要です。人が住んでいても庭の柿の木や栗の木が管理しきれず実が成りっ放しの場合や、庭で野菜を育てている場合など、熊にとっては格好のエサとなってしまいます。
食べ物を求めて近づく熊を接近させないためには、
▽畑に電気柵を設けたり、
▽農作物などを保管する倉庫には鍵をかけたりするほか、
▽生ゴミなどのゴミ収集場所は、専用の箱を設置するなど、
地域で厳重に管理することなどが有効だとされています。
◎熊目撃情報を確認するには
熊の目撃情報は、各都道府県ごとに公式サイトで公表しています。こちらのサイトに各サイトへのリンクがまとめられていますので、ハイキングに出かける先の情報や、ご実家の周辺情報などご確認ください。中には公表していない都道府県や、あまり更新されていないサイトもありますので、SNS等で最新の情報を検索してみるのも有効です。

